
クラウドSIMは、端末がプラットフォームへ接続し、クラウド側で用意されたSIMリソースを遠隔で割り当ててもらう仕組みです。
本来、通信には契約情報や識別情報を記録したSIMカードを使用しますが、クラウドSIMではSIMサーバー側で管理されたSIMリソースを利用します。
SIMサーバーでは各地域での通信に必要なSIMカードを管理しています。
端末は初期接続用のSeed SIM(シードSIM)を介してサーバーに接続し、利用場所やネットワークの状況に応じたSIMの認証情報が割り当てられます。
これにより、利用者がSIMカードを差し替えなくても、現地のネットワークへ接続できます。

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クラウドSIMの仕組みを分かりやすく解説

クラウドSIMの通信フロー
クラウドSIMの通信フロー
- 端末は初期接続用のSeed SIM(シードSIM)を介して、クラウドSIMのプラットフォームへ接続します。
- プラットフォームは利用場所やネットワークの状況をもとに、利用可能なSIMリソースを選択します。
- 選択したSIMリソースを端末へ遠隔で割り当て、通信に必要な認証情報をやり取りします。
- 端末は割り当てられた回線を使用して、インターネットへ接続します。

画像出典:GlocalNet公式サイト


クラウドSIM端末(D1)の内部
上記写真は、クラウドSIM型モバイルWi-Fiの端末内部です。

この状態で使用します。
uCloudlink社がプラットフォームを開発

画像出典:uCloudlink公式サイト
uCloudlinkは2014年に事業を開始し、本社を香港に置いています。Cloud SIM技術を基盤としたサービスを世界各国・地域で展開しています。
同社は、GlocalMeブランドで端末販売、Roamingmanブランドでレンタルサービスを展開しています。
GlocalMeの端末はAmazonなどでも購入できます。付属するデータ容量や対応国・地域などの条件は、製品や販売ページによって異なります。追加データはGlocalMeアプリなどから購入できます。
クラウドWi-Fiとは、クラウドSIMを使ったモバイルWi-Fi
冒頭でも少し触れましたが、クラウドWi-Fiとは、クラウドSIMを使用したWi-Fi端末またはWi-Fi接続サービスのことを言います。
日本ではY!mobileが自社のポケットWi-Fiサービスで、いち早くuCloudlink社の端末(701UC)を導入し話題になりました。
U2・U2s・D1は、どんなときもWiFiやめっちゃWiFiなど、複数のサービスで採用された機種です。
なお、どんなときもWiFiのU2・U2s・D1端末向け旧サービスは2026年2月28日に終了しており、現在は同サービスでは利用できません。
MAYA SYSTEMはuCloudlinkのCloud SIM技術を採用した「jetfon」ブランドを展開しています。jetfon P6は、限界突破WiFiの端末として採用されていました。
U3

U2・U2s(D1)
G4
P3(jetfon P6)
画像出典:Amazon、Glocalme公式サイト
各サービスが現在提供している端末とは異なる場合があります。
| 端末モデル名 | 採用事例 |
| U3 | Mugen WiFi AiR-WiFi どこよりもWiFi など |
| U2・U2s(D1) | どんなときもWiFi(旧サービスは2026年2月終了) めっちゃWiFi hi-ho GoGo Wi-Fi など |
| P3(jetfon P6) | 限界突破WiFi MAYA SYSTEM など |
| G4 | Mugen WiFi hy-fi など |
| G3(701UC) | Y!mobile |

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クラウドSIMのメリットは?


クラウドSIMのメリット
- 1本の契約で複数キャリアの回線を使用できる
- 対応する国・地域で利用可能
- SIMカードの差し替えをしなくて良い
1本の契約で複数キャリアの回線を使用できる
クラウドSIMでは、契約先のサービスが用意した複数の回線から、利用場所やネットワークの状況に応じて利用可能な回線が割り当てられます。実際に利用できる回線は、サービス、利用場所、端末の対応周波数帯などによって異なります。
対応する国・地域で利用可能
クラウドSIMは、契約するサービスと端末が対応している国・地域で利用できます。海外利用に対応したサービスでは、渡航先でSIMカードを差し替えずに通信できます。対応国・地域、データ容量、料金はサービスによって異なるため、契約先の案内を確認してください。
端末にSIMカードの差し替えをしなくて良い
クラウドSIMでは、SIMリソースがクラウド側で管理されるため、利用者が端末のSIMカードを差し替える必要はありません。
クラウドSIMのリスクとデメリットは?


クラウドSIMのデメリット
- 接続する回線はユーザー側で選べない
- 端末のスペックがボトルネックになることがある
- SIMサーバーを運用する事業者の管理能力が問われる
使用する回線はユーザー側で選べない
クラウドSIMは複数キャリアの回線を使用することができますが、使用する回線はSIMサーバーの運用事業者のコントロール配下にあるため、ユーザー側で選択することができません。
もしユーザー側で使用する回線(SIM)を選択したい場合には、eSIMを選択肢に入れてみてください。
eSIMは、端末に内蔵された書き換え可能なデジタルSIMです。
Dual SIM対応端末では複数の回線を登録・待受・切り替えできる場合があります。
例えば、MNOの回線+格安SIM(MVNO回線)の2キャリアを切り替えながら使うという方法も取れます。(利用するには端末のSIMロックが解除されている必要があります)
端末のスペックがボトルネックになることがある
クラウドSIM対応端末でも、利用できる周波数帯は機種ごとに異なります。渡航先のネットワークが使用する周波数帯に端末が対応していない場合、通信できなかったり、電波をつかみにくかったりすることがあります。
また、利用する国の回線事業者側で素晴らしいパフォーマンスの回線速度を提供していたとしても、通信速度は端末側の最大通信速度に依存します。
これはクラウドSIMに限った話ではないですが、スペックの低い端末を使用している場合には、思うような通信ができないことがあります。
スペックに注意が必要
- 利用可能バンド(周波数)
- 最大通信速度
SIMサーバーを運用する事業者の管理能力が問われる
au・docomo・SoftBankなどの回線事業者(MNO)は回線のトラフィックを厳しく監視していて、日々回線がパンクしないように保守・管理しています。
具体的には、データの通信経路をVLAN(バーチャル・ラン)というIDで管理していますが、コア設備の処理能力を超えないように、しきい値を設けています。
しきい値を越えそうになった場合には、基地局固有のVLAN IDを変更し通信経路を変更することなどにより収容されるコア設備の負荷分散をかけています。
この他にも設備の冗長構成を取ったり、回線を絶対に停止させないように、あらゆる手段で備えています。
ここが重要
- 設備の保守メンテナンス
- トラフィックの分散
SIMサーバーは、通信を司る一番大切な中枢(人間の体で言えば脳)の役割をしているので、この部分がパンクしていたり、何かトラブルがあると通信ができない状態になります。
つまり、SIMサーバーを運用する事業者の管理能力がとても重要になります。
個人的にはSIMサーバーを管理する事業者もMNOと同等の保守管理体制が必要になると考えています。
ちなみに、日本の電気通信事業法では、重大事故に該当する通信障害が発生した場合、電気通信事業者には総務大臣への報告が義務付けられています。
(重大事故の基準は、提供する電気通信役務の種類、影響時間、影響を受けた利用者数などによって異なります。)
クラウドSIMの仕組みと特徴まとめ


クラウドSIMは、クラウド側で管理されたSIMリソースを端末へ遠隔で割り当て、利用者が物理SIMカードを差し替えずに通信できる仕組みです。
クラウドSIMのメリット
- 1本の契約で複数キャリアの回線を使用できる
- 対応する国・地域で利用可能
- 端末にSIMカードの差し替えをしなくて良い
クラウドSIMのデメリット
- 接続する回線はユーザー側で選べない
- 端末のスペックがボトルネックになることがある
- SIMサーバーを運用する事業者の管理能力が問われる

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